いつまでも生きがいとか言ってんじゃねぇよ (^^)/

5.09.2012

希望は言いたい

こないだ「テルマエ・ロマエ」を見ました。
多くを指摘しませんが、コミックを実写で映画化したら、まあ、あんなものでしょう。
だから、あれを評価しようなんて、ヤボなことはしません。
ただ、希望を言わせてもらえば、ギャグの部分以外は、あくまでも、重厚に、陰鬱に、猥雑に、つまり、リアルに演出してほしかった。
皇帝に、簡単に会えてしまったりするシーンは、コミックの中だけにして、特に、遠征中のテントの中に、簡単に入れてしまうところとか、あんな入り口で制止されながら、皇帝と会話できるなんて、あり得ないでしょう。(だから、コミックの世界なのだけれど)

美術は、そこそこ悪くないのだから、まともな設定とリアルな演出に挑戦すれば、邦画としては、過去にない、コメディの傑作となったかもしれません。
リアルな演出といっても、「グラディエーター」ほどにお金をかけられないでしょうから、限界はありますが。
ところで、リドリー・スコットは、その作品で、史実に反する脚色と批判されているようですが、歴史ものを映画化すれば、必ずそうした批判にさらされます。
あくまでエンターテインメントなので、その時代にあり得ない出来事や事物を演出しても、別に、かまわないのですが、リアルであればあるほど、許容度が狭まるのは、仕方ありません。

などとしょうもないことを書きつつも、「テルマエ・ロマエ」が、興行成績を伸ばしているのを見ると、わかりやすさとお約束ギャグと役者がハマったら、ここまでウケるのかと思いました。
これに似たパターンに、矢口史靖監督「ロボジー」がありますが、同じ不満を持ちました。
矢口史靖は、「ハッピーフライト」という完璧な作品を作っているのに、この「ロボジー」の不出来な感じは、どうしたことかと思いましたが(以前に書きました)、それは、またあらためて詳しく書きたいです。