ケチつけてばかり
万城目学の新作「プリンセス・トヨトミ」を読む。
書き下ろしではなく、雑誌に連載していたものらしい。
確かに、事件が動き出すまでに、前置きが長いかも。
会計検査院の調査官のひとり、鳥居は、コミカルな役どころだけれど、作者の意図に反して、おもしろくもなんともない。
ただチョロチョロしていて、目障りなだけだ。
さて、「鹿男あをによし」ほどのおもしろさが、期待できそうかどうか。
ところで、「鹿男」は、ドラマ化されたが、演出が中途半端だった。
出だしは、なかなかによかったのだ。
凝るなら、通して細部まで、きちんと凝ってもらいたい。
と書きながら、あいかわらず、ケチつけてばかりいることに、自己嫌悪に陥る。
しかし、ドラマといえば、つまらないものを見せられて、つまらないと感想を言うことに、どうしてこちらが引け目を感じなければならないのか。
などと書いてみたりもする。