ヤラセ会議
北電の「夏場の電力需給見通しについて」というデータを見ました。
「電力需給に関する連絡会議」(道、道経産局、北電の三者会議)の資料です。(道庁のホームページに載っています)
昨夏の実績に比較して、今夏の見通しは、供給力が昨夏 558 万kW→今夏 485 万kWとなっています。
内訳は、次のとおりです。(四捨五入の関係で計が合わない場合もあるとのこと)
原子力 94 → 0
火力 398 → 385
水力 93 → 72
揚水 29 → 30
地熱・太陽光 1 → 0
融通 △57 → 0
新電力への供給 △1 → △3
で、需要想定はというと、485 → 500
単純な疑問として
まず、本州からの受電可能分(最大 60 万kW)を含めないのは、なぜか?
(東北電力や東京電力は、不足していないんだろ)
そして、火力と水力をはじめから 34 万kW減としているのは、なぜか?
地熱・太陽光も、今夏は、なぜゼロなのか?
自分のところで電力が足りないのに、新電力への供給を増やしてやるのは、なぜか?
需要想定も変です。
全道で節電しようと取り組むのに、なんで増えているんだ?
きっと、それぞれにちゃんとした理由があることでしょう。
しかし、もし昨年並みの供給力で、融通 57 万kWがゼロなら、原子力がなくても、 520 万kW確保できます。
それに、本州から 60 万kWもらえるとしたら、580 万kWに達します。
こりゃ都合が悪いわね、今夏乗り切れちゃうよ。
だから、火力と水力で供給力を調整してるんじゃないの?
たった1枚の資料を見ても、なんか、数字を合わせてこしらえた感じが匂います。
たぶん、あっちの火発が故障中、こっちの水発が修理中、どっかのナントカが点検中とか(一体いつの時点でわかっていたのか知らないけれど)、供給力をできるだけ少なく見積もったうえで、過去のある一日の最大電力を基準に、需要を想定するという、あこぎなやり口でしょう。
「冬場の電力需給見通しについて」というデータもあります。
月ごとに最大3日平均電力(毎日の最大電力の各月の上位3日平均)という数字があり、12月が最大で 569 万kWです。
あら? 原発がなくても、580 万kW供給できるんですよね?
ただ、あくまで平均の数字なので、予想以上の猛暑で、突然のブラックアウトに陥る危機を回避するためには、そんなギリギリじゃダメってことでしょう。
しかし、本当に、電力は足りないのか?
実は、足りているし、もっと上積みも可能なんじゃないのか?
こんな資料を出してくる三者会議だなんて、原発を再稼働させるためのヤラセじゃないのか?